お知らせ・ブログ

シンプルは難しい、だからよく考える。

2019/05/10

照明器具はシンプルに

いよいよお引き渡しの時期になってきました。先日は、完成写真の撮影をいつもお願いしているマツセ写真館の松瀬さんに撮影していただきました。外構工事があと少し残っていたので、その完了を待ってということで、建物内部だけの撮影です。現像上がってきたらまたお知らせしますね。ということで、今回は照明器具について書いてみます。

うちで設計する住宅では、限りなく照明器具を少なくしています。基本的には天井面に照明はありません。ダウンライトすら最少にしています。メインは壁付けのシンプルボール球です。


左奥の壁に光っているのがそのボール球です。以前は白熱球しかなかったのですが、最近LED型のボール球もできたので助かっています。しかし壁付けとして使えるのはこちらのものだけです。

 


LEDボール球はいくつも出ているのですが、なぜこれしか使えないのか?それは、360度全方向に美しく光が広がるLED電球がこれしかないから。他のものは口金とガラス部分を繋ぐところに金属や樹脂カバーが付いています。こんな感じです。

 


パッケージを見ていただくと、電球の下半分にカバーがあるでしょ。この部分がすごく邪魔なわけです。壁付け器具を採用しているのは、その壁自体を明るく照らしたいから。それなのに、その壁に光がまわらなければ意味がないのです。

 

壁付け器具以外に使う照明器具

それは、食卓テーブルなどに使うペンダントライトです。天井から吊り下げられているあの照明器具です、最初の写真でも天井から吊られています。このペンダントライトを使うにあたっての悩みがありました。それはこの部分↓・・・


天井部分にある引っ掛け金物と、照明器具のつなぎの部分。折角天井面をスッキリ作っているのに、ボコッとこんなのが見えるとテンション下がりますが、皆さんはどうですか?メーカーとしてもそういった声があるのはわかっているようなので、準備はしてくれています。

 


 

 


例えばこちらのペンダントライト。1枚目と2枚目の器具、同じものですが画像の右上にある部分、天井部分の電源を取る部分です。2枚目の器具が一般的なもので、1枚目の器具はスッキリさせるための埋め込みタイプ。スッキリしていていいのですが、現場での取り付けは通常タイプと違うので失敗することもあります。

 

スッキリをわかりやすく!

商品化されている埋め込みタイプ、何度か使いましたが埋め込むための穴あけ、そこに天井下地があった場合の処理の仕方など、いくつかクリアしなければならない条件があるようです。それを事前にチェックしておかないと、うまく取り付けられない、取り付けはできてもなんとなくボヤッとしているなど、結局手を掛けた割には・・・ということもあるようです。

そこで、このスッキリを既存の技術を使ってわかりやすく作ってみようというのが、今回のペンダントライトの取り付け方でした。工事途中はこちらのブログにあるので、ご覧ください。

2019年3月1日のブログ「照明ボックスが埋め込まれました。」

その照明ボックスもできたので、ご紹介いたします。


仕上がりはこんな感じです。天井面に蓋らしきものが見えると思います。

 


アップするとこんな感じです。素材はラワン合板の9mm単板で、オイル塗装(クリア)で仕上げています。ペンダントライトが下がる部分をくり抜いてそこからコードだけが出てきています。無理に見えなくするというわけではなく、見えても綺麗に見えるようにというコンセプトです。ラワン合板は扉や家具にも使っているので、全体的なテイストもそろって落ち着きがあります。

 


蓋をあけるとこんな感じです。普通の引っ掛けシーリング金具が付いています。この金具は普通のものなので、職人さんたちにもわかりやすく扱いやすいです。あと、銀色の楕円のプレートがありますが、これは建具屋さんから準備してもらった磁石プレート。これもいたって普通に建具屋さん業界では流通しているもの。取り付けも単純にビスで止めるだけなので、大工さんも何の抵抗もなく取り付けもスムーズです。

 


蓋側はこんな感じで、磁石プレートが取り付けられ、コードを通すための切り込みが入れられています。どれくらいの幅で、どれくらいの長さを、どの程度の間隔で入れるかなど、きちんと設計し伝えられれば、現場でやっていただく作業はすごくシンプルなのです。

 


こんな感じで現場で打ち合わせ。

 


コードを通すスリット幅もいい感じです。今回、1,200mmくらいの蓋にマグネットプレートを6個つけたのですが4個でよかったかもしれません。結構強力なので、蓋をあけるのにちょっと力が必要です。でも、いい感じで仕上がりました。

 


こんな感じで、この住宅の雰囲気というのは出来上がっています。これからは、ここに暮らすご家族がさらなる艶を加えていかれるはずです。作り込み過ぎず、あくまでさりげなく作っていく。そんな設計をこれからも心掛けていきます。

 

 

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片流れ屋根の小さな平屋の家 内覧会終了

2019/05/6

「片流れ屋根の小さな平屋の家」完成内覧会終了いたしました。
ありがとうございました。

ご来場たいだきました方々へはデザインの考え方など濃い話もできたと思っております。
また、施工アクラスホームさんの「家づくり勉強会」「ライフプランシュミレーション」なども、
とても好評でした。
後日、ホームページ「施工事例」のほうで写真もアップいたしますので、チェックお願いいたします。


 

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FAD建築事務所
古市摩奈美

片流れ屋根の小さな平屋の家 内覧会ご案内

2019/04/25

内覧会のお知らせです。
今回は完全予約制となっております。
ご予約はこちらの申し込みフォームからお願いいたします。

日時:2019年5月5日(日)・5月6日(月)
   10:00 〜 17:00
会場:菊池市となります。ご予約後、会場資料をご案内いたします。


 

【おウチ概要】
木造平屋建て、床面積23.54坪、長期優良住宅、耐震等級3、省エネ等級4、
外壁:天然杉板張り、内壁:ホタテ貝殻粉末塗装仕上げ
完全オリジナルキッチン、完全オリジナル作り付けソファー、
モンキーポッドのオリジナルダイニングテーブル
ヘリンボーンフローリング、タイルいっぱいのお風呂と洗面所

このように見所満載となっております。
高スペックでありながら、自然素材をふんだんに使った可愛いらしい平屋のお家です。

開催日はゴールデンウィーク最後となりますが、この機会にぜひご予約くださいませ。

 

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古市摩奈美


 

 

耐震診断士派遣申し込み始まります(熊本市)

2019/04/3

平成31年4月18日「(熊本市)耐震診断士派遣申し込み」が始まります。
【受付期間】
平成31年4/18〜4/24
※1週間です!
募集戸数338戸程度(申し込み多数の場合は抽選)

耐震診断に要する負担額
1戸につき5,500円(図面の有無に関わらず定額)

改めまして、こんにちはチーフマネージャーの古市摩奈美です。
平成30年度の事業では、FAD建築事務所(耐震・リフォーム部:熊本耐震改修研究所)も耐震診断士派遣事業(耐震診断・改修工事)に取り組んでまいりました。
今年度も熊本の家をもっと強く!という願いのもと、精一杯取り組ませていただきます。

熊本県及び熊本市では耐震診断士派遣事業を行ってますので、ぜひこちらの事業を利用されることをおすすめします。
(※受付期間が決まってます。詳しくはそれぞれの担当窓口にお問合せください。)

○熊本市以外にお住いの方:(一財)熊本県建築住宅センター
http://www.bhckuma.or.jp/?page_id=1690

○熊本市にお住いの方:都市建設局 建築住宅部 建築政策課
http://www.city.kumamoto.jp/hpKiji/pub/detail.aspx?c_id=5&id=2842&class_set_id=2&class_id=304

旧耐震基準で建てられた家も新耐震基準で建てられた家も、月日が過ぎていけば劣化も進んでいき、新築当時と同じ性能ではなくなっていきます。この機会にぜひ診断されてみてはいかがでしょうか。

FAD建築事務所(耐震・リフォーム部:熊本耐震改修研究所)で耐震診断士として登録しておりますので、ぜひお声かけくださいませ。

 

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足場が外れました、あまり小さく見えない外観。

2019/03/18

足場が外れました。

本日の打ち合わせは外構についてと、ソファーのファブリックの確認などなど。週に一回の定例会とは別にお客様と共に打ち合わせして来ました。

 


現場に着くと、足場が外れていました。黒く着色された杉板に大きな片流れの屋根、庇も十分にいい感じで全貌が現れました。足場外れたばかりほやほやなのでちょっと散らかっていますが、巾木のモルタル仕上げや、土間タイルが仕上がっていくとさらに良くなっていくと思います。

 


こちらは大工さんが作ってくれた格子戸のサンプル。窓の外側に取り付ける格子戸の格子間隔をお客様と共に確認。屋外から室内から、それぞれより確認して、設計通りの隙間で決定。この格子も黒く着色されます。

 

内部造作も着々と

室内の工事も着々と進んでいます。大工さんの造作作業が続きます。

 


浴室はユニットバスではなく現場造作になります。現在下地になる耐水合板張りが済んでいて、この後にFRP防水・浴槽の据え付け・器具付け・タイル張りなどの仕上げ工事が進められます。写真は、タイルの割り付けを確認しているところ。窓やドアの高さなどと、タイルの割付がちょうどよくなるように寸法を決めていきます。綺麗なタイルを選ばれているので、このお風呂も楽しみです。

 


そのお風呂につながる脱衣室では床が貼られています。

 


脱衣室の脇に配置されたトイレ。こちらでは手洗いカウンターが組み立てられています。杉の集成材で本体を組んで、洗面ボールや水栓金具などを取り付けていきます。この部屋が明るいのは天窓があるから、左下の小窓は換気用です。

 


正面がウォーキングクローゼット。このクローゼットには、おしゃれなご夫婦の洋服がいっぱいに入ります。おしゃれな洋服をしまうのにも、カッコよくしまいたいということでケーシングを回してみました。着色する色も決まっています、カッコよくなるの間違いないです。

 


リビングに貼られる床材が本日到着しました。今回ヘリンボーンで貼ります。無塗装品なので、この色のままにするか、もうちょっと濃い色にするか貼りながら考えていきます。あまり濃すぎると部屋の雰囲気が暗くなったり、飽きちゃったりと・・・、ここは慎重に決めていきましょう。

 

現場はどんどん進んでいます。今回も小さな家となっていますが、「このボリューム感がたまらなく心地いい」と奥さまからもお言葉いただきました。工事中は小さいゆえ部屋の中が材料でいっぱいになりますが、完成するとそれが一変します。ソファのファブリックもいい色を選ばれました、これも楽しみです。オリジナルキッチンも素敵なタイル仕上げです。完成が待ち遠しい限りです。

 

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ホタテ貝粉末塗料「ルナしっくい」塗料体験会!

2019/03/9

壁塗り体験スタート

お天気に恵まれ、今日はいよいよ壁塗り体験会です。室内の壁塗り材を実際に塗ってもらって、その材料のことを知ってもらい、メンテンアンスが自分たちで楽しみながらできるように、そして家そのものも家族として感じてもらえればという願いから、この体験会は開かれます。

 


ちょっと早めに現場へ着いたので屋根をのぞいてみると、来週の足場解体に向けて絶賛掃除中でした。モップで丁寧に掃除されています。見てても気持ちいいですね。アクラスホーム小山さん素敵です。

 


いよいよ壁塗り体験会スタートです。まずはアクラスホーム竹熊良太さんと、一級塗装技能士米島塗装米島さんから開会の宣言!

 


今回採用している壁塗り材(天井にも使います)、ルナしっくい。ホタテ貝の粉末を塗料に仕立て上げた、天然素材系の塗料です。粉末なのでこんな袋に入ってきます。

 


塗装作業なので汚れちゃうのは必至。カッパを着て覚悟を決めます。子供達は楽しそうです。

 


ルナしっくいが粉体なので、それに水を加え液体の塗料へする必要があります。混ぜ合わせるのは水とルナしっくいの2種類ですが、その分量はシビアに計量する必要があります。お菓子作りと似ています。ルナしっくいと水、それぞれをデジタル計量計できっちり重さを測り・・・

 


グイグイ混ぜ合わせていきます。これがなかなか大変、工事では電動ハンドミキサーで混ぜるのですが、今回は手動のまぜまぜ棒でチャレンジ。子供達も頑張ってくれました。

 


いよいよ塗っちゃいます。塗料をローラーになじませ、壁面にヌリヌリ。石膏ボードに塗るのですが、事前にルナファーザー(紙クロス)が張ってあります。白い部分がそのルナファーザーです。

 


お兄ちゃんも負けずにゴロゴロ、ローラーが思うように転がらないけどこれも経験。次第に扱いが上手になってきました。

 


ラストはマスキングテープで名前をくり抜いて終了。塗料の扱いや、道具の掃除の仕方、普段のお手入れ方法など米島さんにレクチャーいただき、ますます家の完成が待ち遠しくなってきました。

 

来週には足場が外れるとのこと。お客さまも楽しみーっと期待感マックス!お天気またぐずつきそうですが、完成にむけて内部工事が進んでいきます。今回の塗装工程はもうちょっと先ですが、その模様はまた次回レポートします。

 

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屋根の上が気持ちい季節になってきました。

2019/03/8

室内の様子

室内のボード張りが進んでいます。今日は雨模様で室内はちょい暗めですが、天窓のある部分はパッと明るくなっています。

 


玄関ホールにある右上の天窓、アーチ開口の奥にも天窓つけています。天窓のガラス面が遠くからでは見えないところがミソ。壁に反射しながら、徐々に明かりが降りてくるというイメージです。

 


見上げるとこんな感じです。開ける必要がないので、ガラスと木枠だけで作っています。構造の垂木も化粧で見える納まりです・壁が白く仕上がるとさらに美しくなります。

 


脱衣室から浴室を見ています。浴室の天窓の明かりがすごいことになってました。壁の窓は乳白ガラスなので視界はカットしています。脱衣室にももちろん天窓ありです。

 

屋根の上は

ガルバリウム鋼板のゆるい片流れ屋根。晴れた日の屋根の上は最高に気持ちいいです。


これは別の晴れた日に屋根に登ったところ。手前が浴室の天窓、次が脱衣室、前室、トイレと4つの天窓が並んでいます。

 


広い片流れ屋根に天窓が点在しています。

 


室内の造作枠も進んでいます。枠と枠はできるだけ絡ませています。大工仕事として手が掛かる内容ですが、これがあるかないかで部屋の雰囲気は全然違います。あまり気付かないところですが、こんな納まりの積み重ねが品格を与えてくれると思います。

 


丁寧な仕事の現場レポート。今回は、手の込んだ養生材を発見!窓枠が傷つかないように、板材でカバーを作ってありました。無垢の窓枠なので傷がつきやすい、それを見越しての大工さんの気遣い(木使い)、にくいですね。

 

どんどん形が見えてきました。次回は、壁塗り体験会を家づくりイベントとして催されるそうです。楽しみながら、将来のメンテナンスが自分たちでもできるようにという勉強会でもあります。その様子はまたレポートしますので、どうぞご期待ください。

 

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照明器具ボックスが埋め込まれました。

2019/03/1

室内のボリュームが見えてきました。

室内の壁面、天井面の石膏ボード張りが進んでいます。合わせて、建具枠の取り付けも進んでおり、室内空間が見えてきました。この辺りから急激に現場の雰囲気が変わって来るので、毎週の定例会議は楽しみですね。

 


緩やかに勾配のついた天井。将来子供室になる予定のリビングに面した小上がりの部屋。床面が15cm上がっていて、天井も徐々に登っているので、伸びやかな空間になっています。

 


このアングルの方が、天井の勾配がわかりやすいですかね。天井面にある青いものは、化粧梁を傷から守る養生材(保護クッション)です。

 


今回2棟同時に建築しています。Yさまご家族の住まいと、お祖父さまご家族の住まい。この写真はお祖父さま宅で和室になる部分。窓が低く取り付いているのは、畳敷きで床に座った時に気持ちいいように。畳床の部屋で、床から80cmとかの窓をよく目にしますが全然気持ち良くありません。床までの大きな窓にという選択肢もありますが、外との繋がり(出入り)が必要ないところであれば、この低めの窓の方が使い勝手の上でもいいですよ。床まで窓であれば寄っかかれないですが、これだと寄っかかれます。

 


枠材と押入れ内部の杉板パネルも現場に搬入されていました。お布団をしまう押入れですから、あえて吸放湿性の効果が狙える天然木にしています。湿気を吸ってちょっと反るかもしれませんが、健康の上では湿度調整性を選んだ方がいいかなということです。

 

シンプル・簡単・低コストを考える。

リビングの天井面に二つの穴が空いています。一体この穴は何でしょう?

 


先日のブログに書いていた、ベニアで作られた箱が天井に埋め込まれています。で、これが何かと言うと照明ボックス、どんな風に使うかというと・・・

 


天井から吊り下げるペンダントライト。赤い雲マークで囲んだ部分のカバーがかっこ悪い、いつも気になっていて、いっその事引っ掛けシーリングだけの方が潔くていいのかとも思うほど。と思いついたのがこの仕様です。引っ掛けシーリング部分も見えなくなり、天井からは照明器具のコードだけが出ている状態。すっきりしていい感じになってくれるはずです。ただ、器具の交換などのメンテナンスも必要なのでフタが取り外せるように、しかも簡単にシンプルにコストをかけずにということで、100円均一の磁石の登場となったわけです。このアイデアの出所、実は以前のお客さま(Mさまありがとうございます。)からの一言でした。これからはシリーズ化できると思います。

 

アイデアはどこから出て来るかわかりません。どんなにくだらない・無理だと瞬間的に感じたことも、頭のどこかに置いておくと別の瞬間、イメージがぐっと繋がるときがあります。当たり前だからと思考を止めるより、貪欲に何かを求め続けた方が面白いこと起こるようです。暮らしにもそんな余裕が欲しいですね。

 

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堰堤(えんてい)に魅せられてダム巡り!

2019/02/28

始まりはヘリテージマネージャー

こんにちは、久しぶりにプライベートなネタにてブログ書いてみます。先週の日曜日福岡県うきは市へ「ダムを訪ねるドライブ」へ行ってきました。ダムっていきなりどうした?ってツッコミは家族からもう十分いただいておりますのでこちらではご容赦ください。

とはいえ、なんでダムなの?の答えは、ダムの魅力に取り憑かれたから。そのきっかけとなったのが、全国の建築士会(建築士が個人として登録する社団法人)が開いているヘリテージマネージャー養成講座を受講したこと。全14回(1回約4時間)約半年間、毎週土曜日の午後はみっちりこの講座に出席していました。その内容は建築士として、地域に埋もれている歴史的価値を軸に、残しておくべきものを探し出し、その存続のためのアイデアや、保存修理の監修、文化財への登録支援などなど。そんなヘリテージマネージャー養成講座の最後の課題が「私が見つけた登録文化財」というものでした。


僕が選んだのはこの施設。菊池川第五発電所、菊池渓谷へ登っていく途中にある九州電力の水力発電所でした。秋の行楽シーズンに渓谷へ行った時、近くの駐車場がいっぱいで随分下の駐車場に停めさせられて、家族にブツブツ言われながら歩いていて見つけた施設です。見つけた時はぞくっとしましたよ。

 


その施設の中で文化財として押したかったのがこの部分、水力発電に必要な水を一定方向へ導くための堰(せき)。湾曲した美しいフォルムです、しかも石で作られています。施設には近づけないのでよく見えませんが、おそらく自然石です(ひょっとしたら間地石とか割り石?)。

 


現地看板の情報によると大正12年(1923年)に完成とあります。96年前の施設でしかも現役。建物やその内部の発電装置などは繰り返し更新されているようですが、この堰はきっと当時のまま。すごい難工事だったと看板にありました。重機などない時代に、岩盤を掘り進み場所を確保し、石を地道に積み上げた当時の光景を思い浮かべると、じーんときました。これが堰堤マニアの始まりなのでした。こんなのが他にもいっぱいあるんじゃ?と思うと、見に行きたくなるじゃないですか。

 


ということで、現地看板にあった菊池川第一発電所、(第五発電所より下流なのに第一発電所)まで行ってみました。やっぱり石積みの堰があります。曲線は第五発電所には敵いませんが、苔むした感じはいいですね。奥にある施設もその風化感が哀愁放っていてGOODです!

 


調子の乗って、他にもないかなとキョロついているとこんな石橋に遭遇。道路からは全く見えない場所です。本道路から狭い道路へ降りて行ってみると、どこかで見たような・・・。なんと、大河ドラマいだてんのロケで使われたところでした。そんな案内板なかったのですが、絶対そうです。奥に見える建物もドラマでは藁葺きでしたが、そんなのセットで作れるだろうし。あとで調べみたらやっぱりそうでした。県指定文化財である永山橋(明治11年築造)、文化財つながりでの発見にまたもや身震い。一人でカメラ持ってウロウロ、なかなか怪しかったかもしれません。

 

堰について調べてみると・・・

こんな感じで堰に興味が湧きだし、検索してみるとあるんですねやっぱりいろいろと。マニアの方もいっぱいいらっしゃるようです。そこで出てきた情報が「ダムカード」というもの。ダムカードって何?トレカみたいなものなのかと想像はつきましたが、そんなものがあるのか、にわかに信じられず、さらに調べてみるとまたまたグッドな情報が現れました。

 

天皇陛下御在位三十年を記念して、特殊デザインの記念ダムカードを配布いたします。 ← 国交省へのリンク

こんな報道が国交省から出ているではありませんか。どこでもらえるのか見てみると、いろんなダムで無料で配られているとのこと。こりゃもらいに行かねばということになったわけです。ただ、対象ダムの数が多くて九州だけでも93カ所あります。的を絞らなければならないので、まずは見た目ということで石積みをキーワードに。

 


福岡県うきは市にある藤波ダム。石積みを基本としたダムのことを「ロックフィル方式」と呼ぶこともわかりました。かっこいいです!

 


さすがに手作業ではないでしょうが、石積みです。洪水抑制の治水ダム、右側が水上で左が水下になります。

 


ボリュームはこんな感じ、スケールでかいです。

 


水上側にある排水溝、高さ30mくらいあります。大雨などでダム湖の水が増えた時、ここから下流側へ流されるとのこと。想像しただけでゾッとしますが、放流を見てみたい気もします。

 


その下流側です。とてつもないデカさの水流コースターです。

 


下流側からその滑り台をみると、上から見るよりゾッとしました。写真でわかりにくいですが、高さのスケールに圧倒されてしまいます。入っちゃいけないところだったっていうのもあるのですが・・・(汗。

家内と娘は車で退屈そうに待っていたので、ダムカードの申込書をいただいて、藤波ダムをあとにしました

 

せっかくきたので付近を探検

ここまできたので他にもないかとgoogleマップを見てみると、近くにもう一つダムがありました。合所ダムです、行ってみるとこちらも迫力満点。ただ付近の道路からでは近づけなかったので、別の角度を狙って・・・。

 


下流側へ来てみたのですが肝心のダムが見えない。ただ、むき出し鉄骨が錆び朽ちている廃墟と、そこへ繋がるコンクリート製の橋、さらに奥には鉄骨製の橋、そして綺麗な川という、いい感じのロケーションに出会えたので良しとします。肝心な合所ダムへは同伴者の退屈がピークに来ていたので次回にということになりました、残念!

 


帰り道の出会い。バス停ですがシュールなミニオンに囲まれて。ちょっと機嫌が良くなりました!

 


さらに寄り道ということで、魚返りの滝に行って

 


斧渕の滝を覗いて・・・もうだいぶ日が傾いて来たのでいよいよ帰ろうと山を下っていると・・・

 


ダムを発見!砂防ダムですね。しかし、見慣れた砂防ダムではなく、鉄管が設置されています。「鋼製フレーム堰堤」というそうです。流木や巨石はここで引っ掛けて、水は流すというものでしょう。ダムにもいろんな役目がありますね。さらにダム(堰堤)に興味湧きました。自転車で堰堤巡りとか、これからの季節気持ち良さそうです。ちょっと計画してみますかね。

 


こちらは藤波ダムへ向かってる時に途中立ち寄った「石積みの棚田」、農閑期だったのでちょっと寂しかったですが、シーズンであれば石積みと緑のコントラストが綺麗なのは想像できますね。偶然でしたが、やっぱりこちらも石繋がりでした。

 

今回の堰堤巡り、ほぼ思いつきで行ったのですが、なかなか奥深いものがありました。今年は49歳にになります。設計の仕事で独立して今年で19年、来年はいよいよ20年の大台に乗っていきます。とはいえ、まだまだ先は長い。人生80年時代ももう古い、100歳まで生きるとしてあと50年あります。

仕事は生涯やっていきたいですが、仕事以外の余白も考えていこう。そう思っていた時だったので、この堰堤巡りはちょうど良さそうです。しかも自転車で廻れればと画策しています。自転車とカメラとスケッチブックなんかを持って、週末はサイクリング。想像しただけでワクワクします。こんな余暇が過ごせるよう、精神的にも体力的にも健康であれるようがんばろうと思います。あと50年も人生があるってあらためてすごいなぁと感じた旅でした。

 

 

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現場で作ることで思いが乗っかる。

2019/02/22

天窓を楽しむ

内部の造作工事が進んでいます。天窓にもガラスが納られているので、室内がパッと明るくなってきました。大工さんと板金屋さんとガラス屋さん、三者の技術を合わせたオリジナルです。

 


浴室に設けた天窓です。天井がこの後張られますが、浴室の端から端までをくり貫いた、夜空が楽しめる窓。周りに高い建物はないので、これだけオープンでも大丈夫というロケーションなのです。この窓部分が天井よりグッと高い位置にあるので、浴室の換気扇もこの凹み部分に納めます。湯気を効率よく排出できるようにと狙っています。

 


こちらは玄関ホールに設けた天窓です。すでにボードが張られて、形が見えてきました。仕上がると白い壁になるので、さらに明るく感じることでしょう。青空が綺麗ですね。

 


脱衣室から浴室側を見ています。脱衣室(洗面所)の窓って取り付ける場所難しいですよね。ちょうどいい場所だと外からの視線がきになるし、そうはいっても明るい脱衣室(洗面所)の方がいいし。ということで、うちでは天窓を多く採用しています。上からの視線がある場合は乳白色ガラスを使い、このお宅のようにそれがない場合は透明ガラスにしています。場所も大きさも自由にできるのでオリジナル天窓オススメです。

 


リビングもだいぶ見えてきました。

 


窓枠の取り付けも進んでいます。既製品はなく、全て素材から作って現場で設計通り取り付けられています。今回は内障子を設けないので、ブラインドが取り付けられます。そのために、ブラインドボックスも造作で設けています。そのボックスの作りにもさりげなく工夫をして美しく仕上げています。

 


こちらには100円ショップの小さな磁石とベニアでできた箱が置いてあります。今回の住宅で必要なものなのですが一体なんでしょう?こんな風に作って欲しいですとスケッチでリクエストしたらすぐにできていました、大工さん素敵です。何ができるかは後日のお楽しみということで。

 

現場は3月末の完成を目指し、皆さん頑張ってくれています。現場で作るオリジナルが多いとその分関わった人の思いも乗っかるようです。家全体にそんな雰囲気が漂っています。手間はかかるけど、そんな家は長く愛されると思います。完成披露会も予定されているので、そのご案内はまた次回。どうぞお楽しみに!

 

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