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ヘリテージマネージャーというマニア活動!

2018/11/21

ヘリテージマネージャーって何?

今年の8月からヘリテージマネージャーの養成講習会に参加しています。8月から翌年2月までの長期講座です。ほぼ毎週土曜日の午後1時30分から夕方6時過ぎまでみっちり勉強します。で、このヘリテージマネージャーって何でしょう。全国ヘリテージマネージャー協議会というネットワークのサイトには、こんな風に書いてあります。

ヘリテージマネージャー(地域歴史文化遺産保全活用推進員)とは、地域に眠る歴史文化遺産を発見し、保存し、活用して、地域づくりに活かす能力を持った人材のことです。

日本には文化財と言われる建物がいくつもありますね。〇〇指定文化財とかご覧になったことあるでしょう。例えば、人吉にある青井阿蘇神社、これは国指定の文化財(さらに格の高い国宝)です。国指定があるのだから、県指定や市町村指定も存在します。意外と身近にこの辺りの指定文化財はあったりするので気にかけてみてください。

ヘリテージマネージャーは、そんな文化財としての価値あるものを専門家として見つけ出し、保存活用のきっかけを作る存在です。と書くと、なんだが仰々しいですが、もっと身近に地域に眠っている、気づかれていないお宝(歴史的価値あるもの)を見つけ出していこう!と集まっている人々です。

 

実習はリアルなブラタモリ

長期講座(全14回)の中の半分くらいは座学ですが、残りは実際に外へ出て建物の調査や町並みを見て回り、これまで見落としていたお宝を見つける訓練をしていきます。例えばこんな感じです。


外壁が板壁で、なんだか古そうでそれなりに見えますが、この建物が身近にあったとしても一般的にはさほど気になっていないのではないでしょうか。でも実は面白い歴史がここには写り込んでいるのです。ブラタモリ風に・・・

先生:「タモリさん、なんだかこの建物見て気付かれませんか?」

タモリ:「ん〜」

アナウンサー:「室外機に網が被っています!」

一同失笑・・・

タモリ:「あぁ、建物の形が右と左で違いますね!」

先生:「さすがタモリさん、そうなんです屋根の長さが違うでしょう。」

こんな会話が生まれる建物なのです。建物自体も時代が立っていて明治期のもののようです。しかしそれよりも、この建物(町並み)に歴史的価値があるのは、この屋根の長さの違いなのでした。

 

公による軒切り

この屋根の長さの違いの原因は、明治期と昭和期に行われた軒切り(ノキギリ)によるものでした。軒切りとは前面道路の拡幅に伴い、家の軒先を切ってしまうこと。先ほどの写真の左側の道路が拡幅された道路です。本来であれば、1階の屋根はあと1.2mくらい長かったであろうと推察されます。2階の屋根ももっと長かったようです。明治と昭和、2回の軒切りにより現在の街並みが形成されているのでした。


1階の軒先が揃っています。建物を造るときに揃えたものでなく、道路の拡幅に伴い揃えられたという歴史がここに残っていたのでした。

 

痕跡を残して次の世代に

こんな街並みの歴史ですが、やっぱり解説なければ見落とされてしまいます。解説されてもそれはその人の頭の中にしか残りません。そこで必要なのが、痕跡調査です。当時のことが分かる(後世に残せるように)調査をして、資料を作り残す作業です。実習ではそんな訓練もやっています。


細かく建物を測ったり、覗き込んだり・・・


ときにはこんな風に丸裸にして、柱や梁に残っている小さな穴一つまで図面化して残していきます。それは膨大な作業量ですが、実に楽しい作業でもあります。なぜって、そこから歴史が見えてくるから、想像が膨らむみ痕跡と歴史が一致した時の感動。インディージョーンズの気持ちがわかりました。


古そうだけど、これもそのままにしておけば取り壊されてしまう建物です。ここにも道路の歴史が見えています。建物の出入り口(道路に面した全ての部分)の高さが道路と同じですよね。実はこれも最初からではなく、道路の高さが時代とともに高くなってきているからだそうです。道路の修繕のたびに、少しずつ高くなってきて、建物出入り口を追い越しているところもありました。


そんな道路の歴史も見えてくるのですが、ここにも痕跡が残っています。というか、これは公があえて残したもののようです。道路のアスファルトの色が違います。そして、細い側溝が入っています。どれも普通に目にするものですが、道路中央側に近い舗装色の違いこれが明治期の道路拡幅の位置、そして側溝から建物側が昭和の拡幅の位置だそうです。へ〜って感心しました、ワクワクします。こんな風に道路を歩いてみると実に楽しいですよね。

こんな感じでヘリテージマネージャーとしての知識と感を培っていきます。身の回りにあるそんな歴史的価値ある建物や街並み。ほっておいたら間違いなく壊されちゃいます。一つでも多くのそんな見過ごされている地域の宝を見つけ出し、保存だけでなく活用の方法など見つけていけたらと思います。

あなたの周りにも、きっとそんなお宝があるはずです。何か気になるものあったら教えてください、ぜひ見にいきたいと思います。

 

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現場が綺麗なところは仕事も丁寧

2018/11/20

配筋検査に行ってきました。

現場より工程通り基礎配筋ができたので、検査お願いしますとの連絡がありました。今回、建物2棟同時に建設しているので、検査も同時に進めていきます。

 


こちらの工務店(アクラスホーム)さんでは、基礎工事を自社施工とされています。通常、工務店さんでは施工管理だけを行い、実際現場で基礎工事行うのは「基礎屋さん」と呼ばれる、基礎工事だけを請け負われているところに頼むことが多いのですが、土を掘るところから自前です。珍しいですが、品質の安定と工期の分かりやすさではメリットの多い方法ですね。

 

◎印にも意味があるのですよ。

早速、配筋検査のスタートです。検査項目は多岐に渡りますが、今回は他社の検査では目にしないところをいくつかご紹介します。

 


こちらの写真は何を検査しているのでしょう。かなりドアップな写真で、スケールなどの計測器も当てていません。

正解は鉄筋の規格です。スラブ部分の鉄筋ですが、設計ではSD295AのD13という規格を指定しています。この写真からその規格に合致しているかを確認していきます。方法ですが、鉄筋に「13」と表示があるのでサイズについては分かりやすいです。ではSD295Aの確認はどうするか?これは、数字の脇にある表示「◎」から確認していきます。ミルシートと呼ばれる納品書で確認もできますが、現場で確認の場合はこの方法です。

業界にいる人でも知っている人は少ないかもしれません。この◎印にはきちんとした情報が与えられています。どんな情報かというと、この鉄筋を作ったメーカー情報なのです。この◎印は「九州製鋼(株)」になります。


この会社で作られる鉄筋の情報です。SD295AはD10とD13が作られており、他にSD345とかSD390という種類の異形鉄筋が製造されています。表中の圧延マーク部分がそれぞれのメーカーの表示マークです。以前「+」マークを使った「関東スチール(株)」とかも見たことがあります。一般的には出てこない情報ですが、住宅の現場ではミルシートがない場合も多いので、こういった方法で確認できることを知っておくのも面白いと思います。
*大型施設(鉄筋をいっぱい使う現場)などの場合は、現場ごとのミルシートがあると思います。

 

配筋検査以外で見えたこと。

配筋検査の時期は工事が始まって最初の頃です。今回鉄筋の検査に行ったのですが、現場雰囲気がすごくわかるタイミングでもあります。

 


立ち上がり鉄筋のスラブへの定着長さを測ってみたり・・・、もちろん合格です。

 


こちらは、ステンレス製の止水板設置状況をみたり・・・、これも合格です。

 


現場の全景です。なんだか綺麗ですよね、整理整頓ができているというか、雰囲気がいいです。こんな現場だと工事に対する想いとか、品質もきっといいはずです。そんな風に思います。

 


鉄筋工事が済んだらコンクリートの打設(流し込み)が始まります。その際の生コン車の搬入経路や、

 


クレーンの設置場所まで標識を作って準備されていました。建設現場でこんなの見ること基本的にありません。公の大型施設などではなく、住宅の現場ですから、建て主の方やご近所の方々がこの現場をご覧になっています。そんな時、この標識があるかないかで、現場でやっていることの伝わり方って全く違うと思います。そんなことにまで気を配ってる現場です、いいものができて当然だよなと強く思いました。

 

今回は配筋検査で現場に行きましたが、検査以上に現場の雰囲気に感動しました。これからの家づくりが楽しみです。ちなみに、配筋検査についてはこちらのページでも詳しく紹介しています。興味のある方はご覧ください。

 

【飛熊の家_MTH】基礎の配筋検査が終わりました。

 

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「喜」工式と幸約式で笑顔いっぱい

2018/11/8

大安吉日、晴天なり

11月4日Yさま邸地鎮祭(喜工式)・幸約式を執り行いました。
お天気も良く、とても気持ち良いスタートですね。

⬇︎緊張ぎみのYくん、Hちゃん(^v^)
 

⬇︎朝から施工を行うアクラスホームさんが手際よく準備をしてくださいました。
 

⬇︎社長自らしめ縄を編んでいるところです。
この地鎮祭で使われるしめ縄は、竹熊建設(アクラスホーム)社長の竹熊さんが心を込めて編んでいます。創業以来80年近く、地鎮祭にはその都度社長が編んだしめ縄を使われているそうです。

ただただお客様の幸せ、工事の安全を想い、心を込めて編む姿・・・じーんときますね。
このような社長は全国でも稀なのではないでしょうか。
一緒にお仕事をさせていただけて光栄です。


⬇︎「幸約式」
施工者、施主ご家族で「幸」印鑑で調印
施工者:共にマイホームを築き上げ、笑顔と幸せを生涯お届けすることを誓います。
施主さま:共にマイホームを築きあげ、笑顔あふれる幸せな家族であり続けることを誓います。
そんな笑顔あふれる調印式となりました。アクラスホームさんの家づくりへ対する熱意も伝わります。


 

⬇︎アクラスホームからのプレゼント
素敵なプレゼントですね。Hちゃん、これでいつでも現場監督ができますね🎵


⬇︎Yくんはすごく気に入ってくれて、ずっとかぶってくれていました^v^


今後も工事の進捗などはブログ「現場レポート」にてアップしていきますので是非みてくださいね。

FAD建築事務所スタッフ
古市摩奈美

 

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建物の配置を現地で確認!

2018/11/1

建物の配置は大切です。

工事請負契約が済んで、いよいよ工事が始まります。起工式は後日ですが、本日は建物の配置を確定するため、現地で縄張りを実施。工務店さん、建て主、そして設計にて確認してきました。

 


お天気で気持ち良いです。遣り方の準備が進んでいます。遣り方(やりかた)とは、建物の大きさや形を現地に再現するための基準となるもの(行為)です。敷地に板が配られていますが、この板を使って基準を作っていきます。

 


遣り方のための柱が立ち始めました。この柱に板を取り付け、その板にいろんな情報をもたせていきます。

 


遣り方のイメージ図がこちら。周りに作っている柱と貫板(ぬきいた)そのものを「遣り方」とも言いますし、「現場では遣り方を出す」とも言います。イメージ図が建物の角の部分で、四角い建物であれば4つの角にこれが作られます。糸を張って、それを真下に投影したり、貫板を使って高さの基準をとったりします。

 


遣り方出しが進んでいる間、脇ではテーブルを広げてこれからのスケジュールについてなど、お客様と打ち合わせしました。青空の下での打ち合わせは気持ちいいですね。

建物配置・遣り方出し、設計通りにレイアウトできてよかったです。真南を向いた配置で、太陽の恵みを受けつつ、窓からの視線(外部から)を外す機能もまとわせています。その辺り完成の時に再度レポートしてみます。

 

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