お知らせ・ブログ

施工事例NEW

2017/11/27


熊本市_MKさま邸更新しました。こちらからご覧くださいませ。

 

なんでも結構です!ご質問などございましたら、ご遠慮なくこちらからお問合わせください。心をこめてお応えさせていただきます^v^。

 

”最後まで読んでいただいてありがとうございます。ついでにfacebookのいいねや、twitterでシェアいただけると僕は大変喜こびますので、あとひと押し、何卒よろしくお願いいたします。”

 

 

シリーズ記事:なぜ、小さな家を提案し続けるのか?②

2017/11/21

小さな家のデメリット

前回の記事「なぜ、小さな家を提案し続けるのか?①」の冒頭に書いた小さな家のイメージ。あれは小さな家推進派の伝える、偏ったいいイメージだったと思います。そこで、推進派でない方、あるいは小さな家って気にしたこともない方々がイメージする、いわゆるデメリットを考えてみます。本当のところ、このサイトにたどり着いた方は、小さな家への不安や、疑問があって、実際はどうなのかなぁと情報収集されている方だと思います。まずは、そんな不安イメージをいくつかあげてみます、あなたの不安は当てはまりますか?

・狭苦しい、窮屈、余裕がない。
・収納が少ない、片付けにくい。
・価格が割高になる、坪単価が高い。
・必要な部屋が作れない、趣味の部屋が作れない。
・・・・・。

どうでしょう、だいたいこんな感じではないでしょうか?小さい(面積が小さい=狭い)という表現で考えれば、どれも全くもってその通りです。物理的に小さいのですから当然と言えば当然です。そしてもうひとつの最大のデメリットイメージがこちら。

「あんな小さい家建てちゃって大丈夫?お金なかったのかな?かなり窮屈そうだよね。・・・」などの周りからの視線や、評価。

実は、これが一番高いハードルなのかもしれません。戦後、とにかく住宅を大量に作れ!と叫ばれた時代、どれも家は小さくどれも粗末(あえてこう表現します)なものでした。それでも、そこに暮らす人たちは満足とまではいかなくとも、不満はなかったと思います。あったのは向上心とか、もっといい暮らしがしたいという欲求だったのではないでそうか。その後高度成長に伴い、そんな小さな家の中に色々な「もの」が増えていきました。


22年前(1992年)の日本の一般家庭の荷物

こちらの写真は、TOTO出版から出ている「地球家族」という写真集のものです。以前、この本のことについて書いた記事(収納が少ない=不幸ではない。)もありますので合わせて読んでいただけると嬉しいです。この写真でもわかるように、日本の住宅にはありとあらゆるものが増えていきました。そうした「もの」を所有することがステイタス(成功の証)とされてきたからです。

あともう一つ、周りと同じ(平均的)でありたいという感情があったのではないでしょうか。周りからの評価をすごく気にするという国民性的なものが、まさにこの所得欲を助長させたのではと思います。その中からは、家は大きい方がいい(天井は高い方がいい)という常識も生まれてきました。「家が小さいとものが入らない、家が小さいとみすぼらしい」まさに、前に書いてきた戦後日本人の理屈に合致して、このことが小さい家のイメージを悪くし、最大のデメリットになったのではないかと思いますがいかがでしょう。

 

やっぱりデメリットなのかな、小さな家って。

こうやって考えてみると、やっぱり小さな家ってデメリットが大きいような感じがしてきました。欲しいものが買えなくて、それを我慢して暮らしたり、なるべく離れたいのに、すぐ近くにいつも家族がいて、洋服をしまう場所がなくてソファーの上にかけっぱなし。だからいつも部屋の中が散らかって、小さい家がさらに狭く感じちゃう。いよいよ、ヤバい感じになってきましたよ「小さい家」。

 

でも、ちょっとだけこの理屈を推進派として整理させてください。

先にあげた理由には、どれも改善の余地があることにお気付きではないでしょか。欲しいものが買えないというストレスは、いったいどれくらいのものでしょう。その欲しいものはあなたにとってどれくらい重要なもの、あるいはそれを持つことでとても幸せ(ハッピー)になれるものでしょうか。

ただ単に便利だからとか、かっこいいからの理由でそこにお金を使うことが幸せなことなのか。大切なのは、それを持つことであなたがすごく気持ちよく暮らせ、そんなあなたを家族が見たときに幸せになれるものであるかどうか、ちょっと堅苦しい言い方ですが、要は買う前に一呼吸おいて、それが手元に来て暮らす時の自分自身や、家族のことを想像してみることが大切なのかなと思うわけです。そうすると、本当に欲しいもの(必要なものとは違う)、幸せになれるものだけが残っていくのではと思うわけです。

こういった考え方は、少し前から断捨離とか、なんとか片つけ術とか、フランス人は10着しか・・・というものの中で多く知られるようになり、そういった暮らしこそが、実は幸せなんだと考える人も増えてきました。ただ、そこには理屈はわかってもなかなか実践できないよ!という、また別の声があるのも事実ですが、戦後日本の所有こそが豊かさの象徴、という思想が変わってきているのは確かだと感じます。趣味を大切にしたり、家族との時間を仕事より優先したり、最近の若者の車離れもそういった所有欲から解き放たれた結果、だと思いますが皆さまはどう感じますか?

 

今回のまとめ

なんとか、小さな家の良さを伝えるべく、まずはデメリットを公平に考えようとしたのですが、やっぱり無理でした。小さな家こそが暮らしの本質だと考える私にとって、小さな家の持つデメリットは即座にメリット(より良い豊かな暮らし)の条件になっちゃいます。公平性に欠ける記事でしたが、あなたの不安や疑問に少しでも水がさせたら嬉しいです。いよいよ、次回からは小さな家の具体的な作り方を書いていこうと思います。第一話で予告した内容と違っちゃったのはすみません。第三話も変わるかもしれませんが、ご期待いただければ幸いです。

 

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シリーズ記事:なぜ、小さな家を提案し続けるのか?①

2017/11/20

小さな家のイメージ

最近、小さな家という言葉を見たり聞いたりするようになってきました。みなさん「小さな家」にどんなイメージをお持ちですか?僕らの世代(1970年生まれ)であれば「大草原の小さな家」を絶対思い浮かべるでしょう。話の中身はあまり思い出せませんが、アメリカ西部開拓時代の家族、とにかく頼りになるお父さんと、とにかく優しいお母さんの印象がものすごく強くあります。毎週見てましたね。その家族の住む小さな家の写真を探して見ました。


googleの画像検索でヒットしました。

写真を見て、これこれと言えるほど記憶も定かではなりませんでしたが、家が小さかったのは間違いないと思います。タイトルにも小さな家とありますから、このサイズ感が僕ら世代の小さな家の基準になるのかなと思います。現代社会でこのサイズで暮らせるか不安はありますが、ドラマの中ではこの家に家族5人が暮らしていたと記憶します。ウキペディアでは10人くらい名前が上がっていますが、そんなにいたかな?と思い出すことはできません。その家の中の様子も、もちろん思い出せませんが、時代背景からいくとこんな感じだったのではないでしょうか。


小さな窓で木の床板、小さなテーブル。

この写真は、熊本市動植物園内に展示してある同年代の住まいを移築したものです。写真には見えませんが、調理ができる暖炉が備え付けられています。


ドラマの中の小さな家に似てますね。

手狭そうにみえますが当時はこれで良かったんでしょうね。この動植物園の小さな家は10坪弱でした、畳20枚弱という空間に、先の写真のリビング兼ダイニングと、奥に3畳程度の小さな部屋。トイレとかは外にあったんでしょうね。大草原の小さな家は、最初の写真から推察するにおそらくロフト付きの10坪程度。そこに5人住まいとは、現代のくらしぶりではちょっと厳しいでしょうね。

 

日本にも同じく小さな家がありました。同じ1800年台後半日本は明治、当時の北海道開拓時代の住まいはこんな感じだったようです。


この写真が家族なのかはわかりませんが、雰囲気はこんな感じだったのでしょう。

この方向から見ると幅5間(9.10m)、奥行き2間(3.64m)、掛け算するとちょうど10坪くらいになります。偶然なのかわかりませんが、同じ時代の日米の開拓時代の家はどちらも10坪程度になっていました。快適な暮らしというよりも、労働で疲れた体を癒し、次の日への活力を養う、食事と睡眠が最重要課題だったとしたらこの広さも納得できます。

 

小さな家の定義

先の二つの小さな家ですが、どちらも4名〜5名で広さが10坪程度と、現代社会では幾ら何でもちと手狭まかなと思います。小さな暮らしが身についてるうちの家族でも、ちょっと難しいかもしれません。では、小さな家の定義とはなんでしょう?これもgoogleで検索してみましたが、これという定義はないようです。なので、私が考える小さな家の定義をまとめてみようと思います。

まず広さについてです。家族4人が暮らす住まいとした時、現代社会でもっとも一般的な広さを表す言葉として4LDKがあります。これは4つの個室とリビング・ダイニング・キッチンを持つ間取りです。それぞれに面積(畳の枚数)を与えてみるとこうなります。

それぞれの個室(6帖×4部屋)24帖・リビング12帖・ダイニング6帖・キッチン4帖・玄関ホール3帖・トイレ1帖・洗面脱衣室2帖・浴室2帖・収納(全てまとめて)6帖、合計すると60帖で概ね30坪(約100㎡)になります。

4LDKの分譲マンションであれば少し広めの面積になり、戸建て住宅であれば少し小さめの面積でしょう。これを基準に考えた場合、小さなというくらいですから30坪を下回るのは当然として、いったいどれくらいを定義付けすればいいのでしょう。

これまでのうちの実績からすると、4人家族で20坪程度という住宅も計画・プレゼンテーションしてきました。その上で、最終的に落ち着くのは4人家族で22坪くらい。どうも、この辺りが小さな家の定義としてはしっくりくる気がします。さらにこの中には、人数にあまり影響を受けないトイレ・洗面脱衣室・浴室の2.5坪が含まれているので、その分を引いた19.5坪を4人で割り算してみると、一人当たり4.87坪という広さが導かれました。つまり、こんな計算式が成り立つのかなと思います。

(そこに暮らす人数×4.87坪)+2.5坪=小さな家の面積
※10人とかの大人数では変わると思います。

6人家族であれば31.72坪、5人家族であれば26.85坪といった感じです。どうですか、この数字を見るとやはり小さい・狭いというイメージが湧きませんか?数字だけを見るとそう感じますよね。でも、実際このくらいの広さで快適に暮らされているご家族はいくつもあります。


部屋を大げさに区切らない、なるべくワンルームに繋げる。

この住まいは21.54坪の平屋で、男の子2人とご夫婦の4人で住まわれています。子供それぞれに個別のスペースを持ち、ご主人の書斎、夫婦の寝室とウォークインクローゼットを設けた間取りです。同じ空間に段差を設けたり、勾配天井にしてみたり、あえて中央に柱を設けたり、小さいながらも広がりが感じられるように、同時に暮らしやすいような工夫を散りばめています。そうした工夫がなくては、この広さ(面積)で4人が快適に暮らすことは不可能でしょう。こうしたことをまとめてみて、導き出した小さな家の定義がこちらです。

 

①(そこに暮らす人数×4.87坪)+2.5坪という公式が成り立つこと。
②小さく感じさせない工夫がなされた設計であること。


 

特に、②がなければただの狭い家となってしまいます。強いてあとひとつ定義とういか条件を加えるならば、狭小住宅ではないということです。狭小住宅とは、敷地面積や、敷地周辺の条件からやむなく小さく建てなければならないという、外的要因で計画された住宅です。この記事でいっている小さな家は、そこで暮らす人が能動的に小さく計画し、小さくコンパクトに暮らすものです。なので、出来上がったその家で暮らすことは、その家族にとって、楽しく豊かであり、とても幸せであるものなのです。

 

今回のまとめ

家を作るということは、家族との幸せな暮らしの場を作るということだと思います。冒頭に書いた大草原の小さな家はまさにそんな家族像が素敵に描かれ、愛に満ち満ちたドラマだったと思います。10坪そこそこの家であっても、その家族が暮らしを工夫し、共有できるものは積極的に楽しく共有し、そして相手を常に感じ自然に思いやれるような空間。これが、究極の小さな家なのかなと思います。決して大きな家では感じることのできない、小さな家だからこそ感じることのできる幸せではないでしょうか。

今回から始まった、シリーズ記事:なぜ、小さな家を提案し続けるのか?の第二話では、小さな家をつくるコツをご紹介しようと思います。これまで培ってきた経験をもとに、より多くの方に小さな家の魅力が伝えられ、幸せな暮らしが増えることを願って。ぜひ、また読んでいただけると嬉しいです。

 

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【プレゼント企画】いい家づくりができる魔法のシートを差し上げます!

2017/11/16

いい家づくりをするために整理しておきたいこと。

設計事務所をしていますから、家づくりをお考えの方から相談を受けるのは当たり前。まずはメールやフォームを使ってお問い合わせいただくのですが、その質問内容は多岐に渡ります。予算のことや建てる場所、家族構成や趣味趣向、一つとして同じ条件の方は存在しないのですから当然ですね。ここで、実際にいただいたご質問とそれに対する回答をご紹介します。

 

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見学会の様子、みなさまおもいおもいの場所に腰掛けられリラックス(記事内容には関係ありません)

質問 断熱や気密、構造などの住宅性能について色々勉強してみましたが、実際のところどれがいいのか分からなくなりました。どういったつくりが一番いいのでしょうか?

回答 家づくりの勉強は楽しさ反面、その情報の多さが厄介な場合もありますね。結局どれを選択していいのか分からない。質問者さまもそんな状態でしょう。まず一つはっきり言えるのは、これが一番いいですよという答えはないということです(お勧めできるものはありますが)。それぞれの工法(メーカーとか素材とか)にそれぞれのメリット・デメリットが存在します。つまり世間でよく目にしたり、耳にしたりするものがあなたにとっていいとは限らないのです。要は自分たちの暮らしにはどれが最適かという視点で選ぶことが重要になってきます。大事なのは性能だけでなくあなたの暮らし方なのです。

 

質問 リビングと寝室と子供部屋が欲しいです。子供部屋は将来2つに区切れるようにしておけますか?あと、収納もできるだけ多く欲しいですが大丈夫ですか?

回答 全て可能です、自由に設定できますよ。完全オリジナルで設計デザインできますからご安心ください。ただ、特別な理由なく部屋数を決めたり、広さを決めてしまうのは得策ではありません。例えばお子さまについてです。これから家をつくった場合、お子さまの現在の年齢(3歳と1歳)からの暮らし方が、将来のその子たちのスタンダードになっていきます。子供部屋を二つ準備しておけばそれが当たり前になるように、一つをシェアする作りにしておけば、その子たちは違和感なく空間を共有することができるようになるでしょう。勉強だって小さいうちはきっと、リビングや食卓がメインになるはずです。部屋数を増やすあるいは、増やすための準備にもお金がかかります。そのお金のかけ方が、これからの暮らし方を考えた時、最もよい選択かどうか一緒に考えてみましょう。

 

質問内容で多いのはこんな感じのものです。どちらも、家づくりの過程では必ず考えることなのですが、考えるタイミングや考える視点が適切でない場合がほとんどです。世の中に流れている情報が、みなさまをそうさせているのだと思いますが、本来家づくりで最も重要であり、最初に整理しなければならないのは、「そこでの暮らし方」なのです。

 

家づくり調書を使って、考え方のコツをつかもう。

ご質問いただいた場合には、先のような回答をして、どうやって考え方や視点をコントロールするかをお伝えしているのですが、それを具体的に表現したチェックシートがあります、今回はそれをご紹介しましょう。FAD建築事務所では、この資料を設計のご契約あるいはプレゼンテーション(有料)をお申込み頂いた方にお渡しし、家づくりの際に考えるべき暮らし方を整理していただいています。これを「家づくり調書」と呼び、ご家族での情報の共有化も測っています。この情報共有も意外とできていないことが多いので、この調書を記入することで、ご家族の意外な気持ちにハッとすることもあるようです。

 

家づくり調書を差し上げます。

そんな家づくり調書を無料で差し上げます。ご希望の方は、下記サイトへアクセスいただき、資料請求へのチェックとコメント欄に「家づくり調書希望」とお書き添えください。あなたのぐちゃぐちゃになった家づくりへの道しるべが整うはずです。もちろん、これだけで十分というわけではありませんので、もっと詳しくという方は、別途お問い合わせください。あなたの、そしてご家族の楽しい暮らしの一助になれば嬉しいです。

 

家づくり調書プレゼント希望の方はこちらから。

 

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益城町の家_基礎配筋の検査してきました。

2017/11/5

基礎配筋の検査

基礎工事が始まっています、今回は基礎の配筋検査を行ってきました。設計で指定した配筋になっているかどうか、その素材と加工方法、組み方などを確認していきます。

 


まずは底板部分の配筋です。鉄筋がD13というサイズで、縦横どちらも@200(ピッチ200)で組まれています。

下に見えるビニールシート、これは地中からの湿気を遮断する防湿シートと呼ばれるものです。このシートの幅が1mなので、必ずどこかで繋がないといけません。写真でいうと左端に見えるところです。この部分も重なり幅は150mmと決められていますが、現場では200mm以上とってありました。

もう一つ写真に写っている四角い物体。6面体であるためサイコロと呼ばれますが、これは鉄筋と土との接触を避けるために鉄筋の下に敷きこむものです。正式にはスペーサーといい、鉄筋コンクリート造の壁などにはドーナツと呼ばれるスペーサーが使われます。


写真の中の黄色い輪っかがドーナツです。半径が40mmとかいくつかの設定があり、鉄筋のカブリ厚さを調整していきます。


こちらは、鉄筋のサイズを確認しているところ。スケールで測っても分かりにくいので、鉄筋に刻印してある13という数字を探します。写真の中央付近に刻印があるの見えますか?設計通りのD13が使われています。


最初の写真と同じようなカットですが、見ているところが違います。こちらは、鉄筋の継手部分を確認しているところです。横方向の鉄筋が重なっているところがありますね、ここを継手といいうちでは40d(鉄筋の呼び径×40)確保としています。今回はd13なので、520mm以上設けるよう指定していましたが、現場ではそれ以上の800mm確保を確認しました。鉄筋も素材長さがあり、最長6mで現場に搬入されます。現場では6m超えの基礎はざらにあるので、こういった継手はいたるところに出てきます。


基礎開口周りの補強状況に、


主筋(横方向にある上の2本の鉄筋)の間隔にも指定があります。通常、この主筋は1本の場合が多いのですが、耐震等級3を確保しているこの建物の構造計算で、一部主筋が2本必要な部分が出てきました。D13の鉄筋を2本、そしてその間隔を70mmという設計です。この70mmにも意味があるのですが、込み入った話になるので、もし詳しく聞きたいという方は下記お問い合わせから質問ください。

このほか、立ち上がり鉄筋の種類やサイズ、底板への定着長さなどなど必要な検査を済ませました。指摘事項は一箇所、先の写真にあった主筋の間隔70mmを確保というところだけでした。写真の通り、確保できたので無事合格です。

 

次は、基礎コンクリートが打設され、いよいよ木工事へも移っていきます。レポートは続きますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

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方形屋根の小さな平屋 見学会

2017/10/17

方形屋根の小さな平屋見学会を開催いたします。
■開催日時■
2017年10月21日(土)
2017年10月22日(日)

10:00〜17:00

■場所■
菊池市住吉(セブンイレブン旭志伊坂店付近)
見学会の案内旗・案内看板を目印にご来場ください。

171005001_松崎さま邸チラシ原稿 2
【おうち情報】
木造平屋建て・床面積23.54坪・長期優良住宅・耐震等級3
省エネ等級4・外壁そとん壁・内壁ホタテ貝殻粉末塗装仕上げ
完全オリジナル木製窓・パインの床板・ヒノキの天井・・・

高スペックでありながら、自然素材をふんだんに使った、
可愛らしいい平屋のお家です。

当日、ご連絡いただく場合は
090-1976-4576 古市まで。

【飛熊の家_MTH】木枠の造作が始まりました。

2017/07/22

やっぱり木枠はいい

 

いよいよ、木枠の造作が始まりました。これが始まると、一気に窓周りが輝きを増していきます。まずは、玄関の引き戸が取り付く木枠です。

 

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鴨居に2本の溝、方立てにも溝が2本彫られています。これは、外側に網戸、内側に板戸が入るための溝です。方立てにある溝は、防寒じゃくりと言って戸を閉めた時に方立てと戸の間にできる隙間をなくすためのもの。木製建具や、木枠は自然素材なので、ソリや縮みが発生してもおかしくありません。それらをカバーするために、こういったしゃくりを入れ、自然素材の欠点を補おうとしています。

既製品のアルミドアであれば、こんなこと気にせずに済むのですが、気にしてでもこの木製を使うことでその住宅の気持ち良さは倍増するはずです。今後は、この上に気密をいかに確保していくか、それがクリアできるように、研究していきます。

 

緊張の墨出しという作業

 

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こちらは、同じ玄関引き戸枠ですが、床付近のアップ写真です。小さく「レール」って書いてあります。これは、この高さに引き戸のレールを取り付けますよの印です。室内床から何mm下がった位置なのか、現場測って印をつけていきます。毎回この作業は僕自身でやっていますが、何度やっても毎回緊張しますね、これをあてに左官屋さんがレールをモルタルで固定されるんですから。

 

そのほかの木枠たち

 

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腰窓の枠も順次取り付け中です。この窓の詳細図がこちら

 

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加工工場でこの通りに木枠が加工されて現場へ搬入され、それを大工さんが上の写真のように組み上げていきます。釘や金物が表から見えないようにですから、簡単には組み上げられません。図面の段階でも頭の中で組み上げのイメージをしています。

 

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部屋の角っこに窓をよく設けます。これは、部屋の中で外光を取り込んで一番効果的な場所(明るく感じる場所)がこのような入り隅だからです。窓から入った光が、壁面にぱぁーっと広がって、実明るさ以上に部屋を明るく感じさせてくれます。

 

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こちらは、地窓です。先の入り隅効果を床面で狙っています。この窓には内障子もつきますので、窓の左側まで木枠(障子用)が伸びていっています。この障子も、明るさを調整してくれる日本の優れた仕掛けです。

 

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そして、南側の大開口窓。まだこちらは木枠造作始まっていません。今はまだ穴が空いているだけですが、ここに先のような木枠が造作されていくと、一気に迫力満点の窓に変わっていきます。楽しみは後回しということで、ほかの部分から進められています。

 

最後の写真で見えていますが、天井下地もほぼ組み上がっています。勾配のついた、屋根と同じ方行の天井です。今回のこの天井、設計では石膏ボードに紙クロスを張り、帆立の貝殻の粉末塗料で仕上げる予定でしたが、お付き合いの素材屋さんから、「ヒノキの板を在庫してるんでどう?破格で提供できますよ」との連絡が入ったので、早速クライアントへ提案。見事採用となり、この天井にはヒノキ板が張られることになりました。ここの天井も見応えあると思います。

 

という感じで、現場は造作工事の真っ只中。熊本も梅雨明けして、連日30度オーバーの日が続いています。あとしばらく、この枠まわりの工事が続きますが、フォルムが徐々に見えてきました。現場も折り返し地点、後半もしっかり体調管理して、気持ちいい家を作っていきましょう。

 

 

【飛熊の家_MTH】ユニットバスが据え付けられています。

2017/07/3

ユニットバスの搬入・組立

 

現場では、朝一番でユニットバスの搬入、そして組立が行われています。朝日が差し込む浴室は、なんだか綺麗でした。

 

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まずは、床のユニットが敷き込まれていきます。今回採用のユニットバスは、まるごと断熱(パナソニック)が施されたソシエVと言うユニットバス。その名の通り、浴室のユニットをすっぽりと断熱されています。

 

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浴槽もこんな感じで、発泡スチロールに包まれています。これならお湯も冷めにくいと思います。

 

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ちょっと寄ってみてみます。

 

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住宅そのものが高断熱化されているので、このくらいの厚さの発泡スチロールでも十分でしょう。このユニットバス、今日中には据付が完了するとのこと。仕上がりが楽しみというか、まるごと断熱の効果を早く体感したいところです。

 

段下がりの書斎

 

こちらの写真は、この住宅の特徴でもある段下がりになった書斎です。

 

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一般床から、40cm低く作られています、階段2段分です。写真の状況はというと、床の下地が基礎コンクリートの土間部分に作られ、そこに断熱材を敷き込み、気密シートで覆われています。立ち上がり部分も同じで、壁下地が組まれ、断熱材を施し、気密シートで覆っていきます。床断熱を採用していますので、周りの床下空間との断熱・気密区画が大事になってきます。

 

造作枠が到着してきました。

 

いよいよ、FAD建築事務所がデザインする住宅で特徴となる、木製造作枠がじゃんじゃん搬入されてきました。いつ見ても、この小口にマークされたスケッチをみると萌えてしまいます。

 

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設計段階で、建具枠を全て検討し、その図面を木材屋さんへ渡します。その図面がこちら。

 

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すごく細かな寸法まで書き込んでいきます。もうかれこれ10年くらいこの枠書いて、作ってきましたから、ほぼパターン化してきました。最初の頃は、いちいち大工さんに、これはこの寸法で納まりますか?とか、しつこく聴きまくってました。納まるかどうかがわかると、今度はどういった順番で組まれていくのか?どんな道具を使っていくのか?設計をする者は、そこまで把握(気を配ると言う意味)していないと、いいデザインができないのは当然、何と言っても現場の流れが悪くなっちゃいます。最悪作り変えとか、それはもう設計者の責任だと思うんですよね。

 

だから、この枠材が搬入されて、あの小口のスケッチをみると、この枠材に関わる全ての人のことを自然と想像してしまい、背中がゾックっとしちゃうんです。まぁ、これが「萌え」なんでしょうね。

 

と、今回はここまで。また次回の進捗ブログをお楽しみに。

 

 

 

【飛熊の家_MTH】屋根断熱やら、室内造作の準備進んでいます。

2017/07/3

屋根断熱で空間をすっぽり

 

前回までは、壁の断熱・気密工事について書いてきました。少しずつ現場での作業は進んでいき、今回は屋根断熱の様子を書いてみます。壁断熱をグラスウール+気密シートで計画したので、屋根の断熱もグラスウールでと考えていたのですが、図面を書きながら、方行屋根である今回の計画では、気密施工がやりにくそうだなと思い、気密の取りやすい発泡系断熱材アイシネンの採用に至りました。三角形が組み合わさった方行屋根、アイシネンだとさっと吹き付け完了です。


 

こんな感じで吹き付けられ、あっという間に発泡して隙間を埋めていってくれます。それでも、購買のついた屋根面への吹き付けですから、ほぼ1日の作業工程でした。完了はこんな感じです。

 

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見事に屋根面がもこもこになっています。一番高いところで4m弱あるので、中央には室内用の足場を掛けています。

 

室内の造作作業も進んでいきます。

 

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写真では分かりにくいですが、天井の下地組みが始まっています。中央の柱に向かって、四方から木材が伸びています。正面の窓が流し台の前の窓。明るいキッチンになる予定です。

 

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こちらは、うちの設計ではおなじみの杉の集成パネルです。大きさや厚さ、素材の程度まで細かく指定できて、思いのままの造作家具が作れます。そんな材料が今回も現場に届き始めました。これを作ってくれたのは、松橋にあるタカフジの佐藤さん。

 

番外編。

 

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大工さんの道具置き棚、現場で出た端材を使って道具棚ができていました。道具が並んでいる絵が欲しかったのですが、作業中でしたので、当然この棚はスカスカでした。整理整頓は気持ちいいですね。

 

これからは、いろいろな造作作業が進んでいきます。そろそろ、窓枠も現場搬入猿とのこと。障子枠、ガラス戸枠、網戸枠とそうそうたる造作枠が並んでいきます。造作家具もあるので、大工さんも一番手がかかる作業にいよいよ突入です。気持ちいい空間になるよう、今後とも宜しくお願い致します。

 

 

【飛熊の家_MTH】裸のグラスウールと気密シートによる高性能住宅をつくる。

2017/06/7

手仕事による住宅の気密化。

 

外部は左官工事の下地作りが進んでいましたが、内部でも面白い工事が始まってます。この住宅の基本性能である省エネ化のための作業です。断熱仕様は、床(スタイロフォーム FG75)・壁(マグスーパーイエロー16k105)・屋根(アイシネンフォーム150)という構成になています。その中の床と、壁の工事が進んでいるところです。

 


今回採用している気密シート「デュポン・タイベックスマート」気温が高い時、気温が低い時、それぞれの湿度の状態によって透湿効果が変化するという、不思議なシートです、詳しくはこちらメーカーサイトでどうぞ。

 

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このシートを、床断熱の施された床面に敷き込んでいきます。途中抜けるようなところは、写真のように気密テープにて補強していきます。

 

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FAD建築事務所がお勧めする床の仕上げ材は、無垢の厚板30mmなのでこのシートの上に直接張っていきます。この床板で気密シートを押さえ込んで、さらに気密を確保していくという狙いです。

 

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パインの厚板も現場に搬入されていたので検品しました。右端のものなど、ちょっと使えないものも含まれていますが、自然のものなので仕方ないです。無駄が出ないように、張りながら調整していきます。

 

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そして壁の断熱材です。マグのスーパーイエローという、裸のグラスウールです。

 

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中身はこんな感じで、グラスウールそのものがまさに裸のまま入っています。

 

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こちらが、同社同じ性能を持った袋入りのグラスウールです。あらかじめ、防湿シートと透湿シートに袋詰めされた状態で現場に届きます。

 

熱伝導率では、どちらも0.038W/m・kと一緒なのですが、施工方法が全く違います。縦に長い日本列島ですが、主に北の方ではこの裸のグラスウールを使うことが普通だそうです。熊本では袋入りが主流でした。何が違うのか?それは、気密性を上げるにあたり、袋入りはその袋自体が気密施工を難しくしていること、それとグラスウール自体に厚みの違いが生まれやすこと、だそうです。

確かに比べてみると手は掛かりますが、裸のグラスウールに気密シートを別張りした方が、しっかり断熱材を詰めることができ、しっかりとシートも張れて断熱・気密ともにクオリティは高いようです。

 

カタログと生とでは全然理解度が違うぞ!

 



ということで、今回採用しているグラスウールメーカーであるマグ・イゾベール株式会社から山根さんをお招きし、施工要領についての説明会を開催しました。なんとなく分かっていた施工要領でしたが、ちょっとしたコツと、補修方法などを聞くことができ、グラスウールによる断熱施工はもうバッチリです。まぁ、僕が現場で施工するわけではありませんが、やり方がわかると監理の仕方も変わってきます。

山根さん、遠いところありがとうございました。大工さんも、自信持って施工できるようになっていい勉強会になりました。また、気密検査の時はお声かけします。動画は、最近買ったばかりのデジカメでの撮影ですので、いろいろ準備不足でブレブレでした(汗)。

 

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早速、次の場所にグラスウールを詰めている大工さん。これまでとスピードも仕上がりも違います。

大工さんに「何が変わったんですか?」って聞いたら、答えは「気持ちが変わった!」とのこと。我流であったものが、確実な形として実感できたからだそうです。まだ我流でやっている方いたら、絶対この指導はためになりますよ。「あぁ〜知ってる知ってる」で済ませていたらもったいないです。

 

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こんな感じで壁の断熱工事が進んでいます。この後、この上に気密シート、先ほどのタイベックスマートを張っていき、気密施工を進めていきます。この気密施工については、大工さんだけでなく、電気屋さんや水道屋さんにも絡みが出てくるので、十分な打ち合わせにて作業を進めていきます。

裸のグラスウール、難しそうでしたがやってみると意外にそうでもなかった。ただ、確かな知識を持って取り組むのか、あやふやな知識で取り組むのかでは性能にも雲泥の差が出るかもしれません。FAD建築事務所のモットーは、基本性能は当たり前に、さらにその先の気持ち良さをとなっているので、基本性能で躓くわけにはいきません。いい住宅になるよう、ますます頑張ります。

 

 

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