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デザインを大切に、90年前からの教え。

2017/12/18


地鎮祭に参加してきました。

昨日の日曜日、今年初めての雪の中、地鎮祭へ参加してきました。この計画は、大牟田市にあるシェプロホームさんの企画である「建築家プラン」シリーズでお手伝いさせていただいた住宅です。大牟田市と菊池市移動には一時間くらいはかかりますが、ファースト面談はスカイプで行うなど、その距離をあまり感じないスタートでした。

敷地調査の場合は当然現地へ僕らが向かいますが、それ以外のプレゼンテーションやキッチンの打ち合わせなどはシェプロホームさんとお客様にうちの事務所にお越しいただきました。チャットワークも使って、お客様と、シェプロホーム、FAD建築事務所の三者が同時に同じ情報を共有できるようにした最初の家づくりでもあります。

先日の大牟田での呑み会はこのシェプロホームさんの忘年会なのでした。なので、集まっていた皆さんがこの家に関わられる業者さんたち。現場がスムーズにいくように、きちんと挨拶してきたつもりです。呑んでただけではありません(笑)。


雪は舞ってましたが厳かにそして気持ちよく神事はすすめられました。テントとストーブまで準備されていて感動です。

 

神事の後に頂き物。

式が終わった後、テントとかの片付けを手伝っていると、お客様からこれですと手渡されるものが。先日写真だけ見せていただいていた、古〜い建築の本。見せてくださいと言っていたので、準備してくれてました。


それがこの本。「明るい理想の小住宅設計図」という今でいう間取り集のようなもの。

佐藤巳之吉著とあります、Google先生に聞いてみたら「こけし作家」として出てきます。同一人物なのかどうかわかりませんが、この本の出版が昭和4年(1929年)、こけし作家の佐藤巳之吉さんが著者であれば36歳ということになります。年齢的にもおかしな点はありません。さらにいうと、「こけし作家」ということは民藝というカテゴリーに属し、1926年(大正15年)に起こった民藝運動にも参加した人かもしれません。だとすれば年齢は33歳、その中で感じたことをこの本に小さな住宅として表現したのかなと、思いは深まりまり、きっと同一人物だろうと感じました。緒言(現代のまえがき)にこういう一節がありました。

 

”住心地良い住宅と云ふ事は其の建物は其の土地にしつくり富嵌つた間取りであることは無論、建物も周囲の地勢と調和の良いものであらねばなりません。言葉を換えて申しますれば見れば其の家は住心地良さそうであって、尚ほ住めば一層住心地の良い家でこそ眞の理想の住宅であると思ひます。”

 

さらっと読めない漢字だったり、言い回しもありますが、僕はこんな風に解釈しました。間取りというのは土地に対して不自然ではいけない、周囲環境との調和がとれてなくてはいけない。さらに、見た目に気持ちよさそうだなと感じた上で、住んでみるとやっぱり気持ちいい家でないと、理想の家とはとうてい呼べない。

この一節は衝撃でした。その中でも「見れば其の家は住心地良さそう」、まさにこれはデザインのことであって、性能や環境との調和はあって当然、この見た目が良くないと本物としては残らない。と、つい最近強く思っていたところだったのです。身震いしました。


ちょうど真ん中付近にこの一節はあります。

こんな本を見せていただき、地鎮祭よりもある意味僕の中では大盛り上がりなのでした。あと一冊あったのでということで、こちらの本も見せていただきました。こちらは昭和8年発行の本「どうすれば住宅が住み良くなるか」、なんともたまらない名前です。


工学士、野村茂治著とありますが、Google先生では情報あまりありませんでした。

こちらは住宅そのものについて書いてあります。タイトルの通り、どうすれば住みやすい(心地よい)住宅を考えることができるかという、すごく内容の濃いものです。現代の本で言えば、エクスナレッジ出版の「〇〇図鑑シリーズ」をもうちょっと専門的に書いたような本です。挿絵が少しほぼ文字なので、読めない漢字や意味の理解に時間がかかりそうで、なかなか手間とりそうですが、じっくり読んでみようと思います。

そもそもなんでこんな本をお持ちだったのか不思議ですから尋ねてみると、「今回解体した住宅は増築を繰り返していたもので、昭和6年に増築した際に当時の主人が勉強したのでしょう」とのこと。昭和6年に増築というのも、解体の時に出てきた棟札にしっかり書いてありました。そんなドラマをお聞きしたのちに「この本は差し上げます」と言われ、さらに身震い。

もう、ここまで繋がってくると感動しかありません。そんな歴史のある住宅を建て替えるわけですから、やはり長く残される家にしなければと強く思いました。性能がいいのは当たり前、デザインをよくし、関わる人や地域に残したいと思われ、愛される住宅を目指していきます。

 

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