キッチンの勘所、メーカーショウルームにて。
2016/09/7
基本設計がまとまり、実施設計へと移ってきた方形屋根の家。先日は、水回りの設備機器を確認ということで、二つのメーカーショウルームへ行ってきました。震災後、来場者が多いみたいで土曜日曜はいっぱいいっぱいとのこと。平日にお休みを取っていただき、ゆっくり見てきました。
タッチレス水栓。
これはうちの設計では標準的にお勧めしています。洗い物している時など、いちいち水を止めるのに蛇口を触ると、周りがべちょべちょ水浸し。特に、揚げ物や油物を触りながら、ちょっと水を出したいという時なんて、蛇口がべちょべちょのベロベロ。それが嫌でずっと出しっぱなしていう方もいるのでは?このタッチレス水栓は、そんな食事の支度のストレスを解消してくれます。
LIXIL ナビッシュ SF-NA471SU 115,000円
LIXIL グースネック SF-HM451SYXU 65,000円
上記の場合、約2倍の50,000円の差ですが、これは定価なので実際の取引では20,000円〜30,000円程度の差にしかなりません。先に書いた食事の仕度ストレスを解消してくれるのであれば、絶対オススメなのです。楽チンなだけでなく、水やお湯の使いすぎを抑える役目も果たしてくれるという、環境配慮型です。ちょっと贅沢と遠慮している奥さま方、全然そんなことないと思いますよ。
次はビルトインコンロ。
IHタイプかガスタイプか、使われる方々で真っ二つに別れるところです。やっぱり炎が見えた方が料理やってる感があっていい、という方や、安全で火力調整がわかりやすいIHの方がいいわ、オール電化でIHの方が家計に優しそうだから。いろいろな要素があり、悩まれる方も多いですね。そんな時「古市さんだったらどうします?」って必ず聞かれます。そこでどう答えるか、専門家としての見栄の切りどころです(笑)。そんな時はこう言います。
「僕だったら両方つけます。」
おいおいって回答ですが、意外と真面目に答えています。要は料理・用途の違いで使い分けたいということです。どちらにも得手不得手があるのは当然ですね、それなのにそれぞれを均等に比較しても答えは出ません。最終的には、家事、特に料理に対する奥さまの哲学で判断してしまえばいいのです。哲学なんて難しく書きましたが、フライパンは振り回したいとか、煮込み料理はしっかりそばで見守りながらとか、家庭の味を子供達にしっかり伝えたいとか、そんな料理に対するちょっとしたこだわり?それが使う人の哲学なんだろうと思います。意外かもしれませんが、ホテルの調理場ではIHへの移行がずいぶん進んでいます。これはプロの料理人として、美味しいものをいつも安定的にという哲学が、そこへ向かわせているのかなとも思います。
グリルも、
ずいぶんすっきりしてきましたね。水を張るための受け皿がなくなっています。美味しい焼き魚もベトベトのグリル洗いは面倒なところでした。焼き魚といえば、先日こんな物を買いました。
まだ使ってみてませんが、レビューを見る限り、かなり期待できそうです。焼き魚の匂いもダイレクトに出て、今からすでに美味しい焼き魚を想像してしまいました。
収納もすごいな。
引き出しの前に、薄い収納が収められていました。なるほど、キッチン周りで収納しづらい細者たちが納まっています。オリジナルキッチンを作ること多いですが、これ作れなくもなさそうです。今度チャレンジしてみます。まぁ、必要ない場合は非効率な出費になるので無理には作りませんが、アイデアということで。
ステンレスの天板も、一昔前のエンボス柄だけではなくなっていました。いわゆるヘアライン仕上げ、オリジナルキッチンを作る際はこの仕上げが多かったです。エンボス柄の方が傷がつきにくいという利点があるようですが、使っていくうちに傷つくのは当たり前。それより、グリグリ洗い磨きがかけられるヘアラインの方が僕はオススメです。水垢まみれのシンクなんかも、ステンレスたわしでゴシゴシやれば、ピッカピカに蘇りますから。エンボス柄は、コーティングもしてあるようなので、そんな風にゴシゴシはいけないようです。
開発者たちの・・・。
引き出しも内部で数段に分けてある。メーカーの商品開発すごいな、毎日こんなアイデアをいくつもいくつも出してるんでしょうね。大半はボツになるだろうから、このショウルームで見るものは生き残ったアイデアばかり。開発者たちの日常をついつい想像してしまいました。
除菌水。
という水が出てくる水栓が付いてました。こちらはTOTOのシステムキッチンです。まな板や包丁など、雑菌が残りそうなものを除菌できるとのこと。ちょっといいな、
古市:「この水栓だけ購入できますよね」
TOTOのお姉さん:「水栓だけはないんです、キッチンにセットされるもので。」
オリジナルキッチンでも使えたらと思いましたが、やっぱりダメでした(涙)。ちょっと手間かけて、ハイターの付けおきか、熱湯消毒ということでいきましょう(笑)。
写真撮ってたのキッチンばかりでした、他にもユニットバスや便器に洗面台と見てきたのですが。普段から台所に立つことが多いので、無意識に興味ある部分だけ写真撮ってたみたいです。今回の計画では、キッチンはオリジナルの予定です。今回のショウルーム見学で、いろいろな可能性が見えてきました。より快適に、より楽しく食事の支度、そしてあと片つけができるよう考えていきます。