省エネから健康へ。35歳のあなたもいずれは高齢者。
2015/01/28
今日の話は住まいの温熱環境についてです。70年代のオイルショックから日本では省エネが盛んに叫ばれてきました。いたるところのスイッチに「節電」という張り紙がありました。ぼくが小学生の頃はよく見かけました。同世代の方であれば経験あると思います。
省エネ省エネ、言葉だけでは満足しません
そんな世代ですから、比較的省エネには関心ありますよね。でもスイッチを片っ端から消していっても一体どれくらいの効果があるのか?そんな疑問を持ちながらパチンパチンやってたと思います。3.11の震災以降さらに省エネについては皆さんの関心は高まっています。国の方では、一定レベル以上の住宅でなければ作る事のできないという法律も作られました。これまでの省エネ法と改正後の法律、おおきく3つのバージョンアップがあります。詳しくは、いろいろなサイトで紹介されているので、「2020年 住宅 省エネ」などの検索で見てみてください。
3つのポイント
1つ目・・温熱環境における地域区分の細分化。これまでより細かく地域が分けられました。
2つ目・・床面積単位で算定していた住宅の温熱性能を外壁(屋根など含む)面積単位に。
3つめ・・一次消費エネルギ基準による判定基準が新設。
2020年以降の住宅は安心
どれも、消費者にとっては分かり難い内容ですね。でも心配ご無用、3つめさえ確認しておけば大丈夫です。なぜかって、2020年以降はこの基準をクリアしない住宅は作れなくなるから、基本的にそうなっているのです。だから、2020年以降は安心して基準をクリアした住宅が手に入ります。ん?じゃぁ、4年後の2019年の住宅はどうなの?と思ったあなた、鋭いです。
まずは聞いてみましょう。
現在この法律は施行されており、すでに基準をクリアした住宅もありますが、まだまだ多くはクリアしていない住宅が大半です。2020年まではこういった住宅と、新基準をクリアした住宅が混在してる状態です。もしあなたが家づくりの最中でしたら、依頼している作り手にそのあたり聞いておいた方がいいと思います。
1年の違いが大きな違い
起こりうる状況として、2019年に建てた住宅と2020年に建てた住宅では、その住宅で消費する光熱費に大きな開きが現れる事もあります。3つ目のポイントにあげた通り、消費エネルギーの基準ができるわけですから、そのまま光熱費に影響してきます。先に建てた自分の住宅と、後で建てた友人宅で電気料金に大きな差があったら・・・、いやですよね。月に3000円違ったら年間36000円。これ今の低金利の住宅ローンに換算すると100万円近い融資額に匹敵します。つまり、30万円の温熱環境へのグレードアップをやらなかったら、70万円損をしているような感じになるんですね。住宅ローンが低金利になっているようです。先の計算で経済的なメリットが見えたと思います。でも、やっぱりお金の事ばかりじゃないし、少々電気代掛かっても、エアコン嫌いだし、少しくらい我慢できるし。
それちょっと違うところから見てみると
家を建てたあなたは今35歳です。35年の住宅ローンを使っていたとしたら、その頃には70歳。今は元気バリバリなあなたも必ず高齢者になるんです。今は健康とかあまりピンとこない人も、ぼくら45歳とかになって久しぶりの友人と会うと、やっぱり体のどこが痛いとか、血糖値がなんて話になるんです。
知ってる人と知らない人、どっちがいいですか?
家を建てる時は元気な時ですが、そこで暮らすうちにどんどん老いていきます。体だけでなく、精神的にも弱っていきます(まれに元気になっていく方もいますが)、将来断熱リフォームをなんてなかなか大変です。省エネ法2020年基準が施行されています。計算式や判定方法もしっかりしています。それを選ぶかどうかは人それぞれですが、知らないまま家を造ってしまっては30年間の後悔に繋がりかねません。
高齢者が元気だと日本も元気に
健康に暮らせれば、日本の医療費も削減できる。そんなデータもいっぱい報告されています。心も体も健康な高齢者でいること、いいと思いませんか。元気なあなたもいつかは高齢者!若い今のうちにしっかり考えておきましょう。