家づくりの話し、お金づくりの話し。
2015/03/13
◎お金に悩むではなく「使う」感覚。
住宅建設のための資金計画。家づくりに必要な目先の工事費や土地代のことだけでなく、将来の暮らしも想定したより安心できる計画、キャッシュフローが分かることで、自分自身で納得できる内容を選ぶことができます。キャッシュフローが分かると、お金をコントロールできることに繋がります。お金に左右されるのではなく、お金を自分の意志で使う感覚。住宅ローンでは重要な感覚だと思います。フラット35のサイトではそういった資金計画のためのローンシミュレーションがいくつか準備されています。その中でもおすすめは、「資金計画シミュレーション」。
住宅取得のための資金計画をはじめ、毎月の家計収支や将来のライフイベントを踏まえたキャッシュフローなどを試算できます。
まさにそのままの内容です。ただし、その入力内容は多岐にわたり、なかなか簡単にはいきません。もし出来たとしても、入力されたものに対しての評価なので、そもそもその入力内容自体が妥当でない場合は結果も妥当でないこともあります。その辺りの判断をするのはやっぱり無理ということです。
そんな時に活用してもらいたいのがFP(ファイナンシャルプランナー)です。それも、フリーな立場の人。銀行マンや保険マンにも多くのFP資格者は存在しますが、どこかに属している限り、その組織の利益にならない提案はし難いのも事実ですね。フリーのFPへの相談料は有料ですが、そのメリットは大きいです。いいFPとの出会いがおかねを「自分の意志で使う」感覚の近道です。
◎資金計画とは別のお金の話。
資金計画についてはFPにお任せするとして、こちらでは住宅建築にまつわる補助金の情報をお届けします。年度末なので、まだ決定していないものもありますが、ほぼ決まっているので書いちゃいます。各種情報誌などでもいわれているものなので、知っているものもあるはず。もう一度見直してみるのもありですね。
【省エネ住宅ポイント】
以前あった住宅エコポイントのバージョンアップ版です。省エネ性能の高い住宅の新築や省エネ効果のあるリフォームに対して、最大30万円分のポイントが交付されます。また、同時に耐震化を行う場合は15万円分プラスされます。中古住宅を購入後に上記二つを行うとさらに、10万円分のポイントが追加されます。
【経産省ゼロエネルギー住宅補助】
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の実現に資するような、高断熱性能、高性能設備と制御機構等を組み合わせ住宅の年間の一次エネルギー消費量が正味(ネット)で概ねゼロとなる住宅を導入する建築主等にその費用の一部を補助されます。※今回は定額130万円の予定だそうです。
【高性能断熱建材リフォーム補助】
高性能な断熱材や窓を使った断熱リフォームに対して3分の1を上限に150万円までが補助されます。
【長期優良化リフォーム補助】
長期優良住宅補助のリフォーム版です。基本的に100万円の補助が実行されますが、より優良な基準をクリアすると200万円の補助が受けられます。
【長期優良住宅補助】
定められた長期優良住宅の基準をクリアしたものに最大120万円の補助が適用されます。また、税制上の優遇も受けられます。
【低炭素住宅補助】
これまでにもあった施策でしたが、税制優遇がある程度で補助そのものはこれまでありませんでした。それが今後は120万円程度の補助がありそうです。ただ、単独ではなく「地域型住宅グリーン化事業」としてが条件になりそうです。
【国交省ゼロエネルギー住宅補助】
こちらは、先に書いた「地域型住宅グリーン化事業」のなかでも、ゼロエネルギー住宅に対して165万円が補助されます。経産省のものとは違います。
【高性能住宅に対する金利引き下げ】
長期優良住宅や省エネ住宅などを対象に、長期固定金利住宅ローン「フラット35S」で、金利が0.6%引き下げられる金利優遇があります。これはすでに実施されています。
ざっとこれだけの補助事業がありますが、それぞれに細かな規定や条件が設定されています。内容を把握し、それらをクリアさせるには知識と経験が必要です。でも、こんなのがあるんだということを知っていて頂きたい。特に、省エネルギー関連のものは、エネルギーロスを少なくする、効率よくエネルギーを使うための性能や基準を設けてあります。決して補助金だけを目的とせず、しっかりとそれらの条件(ルール)を設計(クリア)し、それに乗っ取った施工を行えば、将来にわたっての経済的効果も生まれます。さらに、健康に暮らすためにも大きく寄与していくことになるので、積極的に取り入れていきたいものばかりです。
◎とにかく、お金に惑わされないこと。
資金計画の話、補助金の話とお金の話ばかりを書いてみました。ここまでお金の話をすること自体、かなりお金に縛られている模様ですが、「彼を知り己を知れば百戦殆からず(孫子)」。その彼(お金)のことを知り、自分たちの状況を把握することで、自分たちのために最善を選択できるようになるはずです。