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流し台の排水詰まり予防にはこれ。

2015/04/21


お引っ越しから6年目の山田(仮名)さま邸へいってきました。先日、「台所流しの排水が詰まったみたい」と連絡をもらって、今日はその通管作業の立会いです。今年に入って、二軒目の通管作業でした。どちらも原因は油汚れが配管内に詰まってというもの、日々の食事の支度や油物の洗いが積もり積もってということです。仕方ないといえば仕方ないところです。

ただ、詰まりが発生するご家庭と、発生しないご家庭とがあります。時期の差があるとしても、通管をして出てくる汚れは明らかに油汚れです。でもそのご家庭が油物ばかり使われているかというと、決してそうではないようです。使用量にも関係あると思われますが、それ以外にも原因というかきっかけがあるのではと想像しました。

その辺りのことを通管作業をやって頂いた専門家に聞いてみました。原因は何でしょう?僕ら設計の想像は配水管の勾配が緩いとか、曲がりが多くて引っかかりリスクが高いとか、設計や施工の状態に起因することです。ただ、そんな無茶な設計でもないし、施工もきちんとされているものなので、原因の特定にはなかなかたどり着きません。そんな中、専門家からかえってきた答えは意外なものでした。

「もっと水を流した方がいい、お湯を定期的に流した方がいい。」

節水とか、省エネとかの意識がどんどん高まってきている現代。それが、この配水管詰まりに関しては悪い影響を与えているようです。確かに、二軒のお宅とも節水や省エネには気を使われているところです。環境にいいことをとなるべく水を使わずに、こまめに蛇口を締めて洗い物をしておられたご家庭。えぇ—って内容ですよね。

とはいうものの、やっぱりそんなにジャンジャン無駄遣いは勿体ないので、定期的にシンクにお湯を張り、それを一気に流すという方法を伝授して頂きました。月に2回くらい(決まっていないようなので自由に)、50℃程度のお湯でいいようです。そこで勢いよく流れてくれれば、詰まりの予兆も確認できるようです。なんだか、血管が詰まる人間の定期診断みたいですね。

設計段階での予防策もイメージできました。水量が少ないことが・・・、というより、水量が多ければ詰まりのリスクは軽減できるようです。ということは、お風呂(浴槽)の排水を一番水上側に設け、最下流に流し台などの油物が流れる排水を持ってくればかなりリスク軽減できるはずです。これまでに設計した住宅で、そうなっているところは記憶にありませんが、一つのアイデアとして意識していこうと思います。

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地味な地味な見どころ。



写真は排水の詰まりには関係ありませんが、当時の大工さんの地味だけど、ぶるっときた仕事を今頃見つけました。床下に潜ろうと点検口に手を掛けた時、目に飛びこんできました。床巾木(ゆかはばき)とタテ枠との取り合い部分。巾木が留(トメ)で納めてあります。トメで納めるのはよくありますが、この大工さんのすごいところは、折り返しの巾木の長さが極端に短いのにこんな納め方しているところ。巾木の厚みくらいしかないので、普通の大工さんなら巾木の小口を見せているはずです。よくても、面取りするくらい。わざわざ、この長さの巾木をトメ加工とは。

竣工時には気づいてなかったとっても地味な、でもすごい発見でした。家もいい感じで使い込まれ、久しぶりの晴れ間にキラキラしていました。使い込まれ具合が分かる涼しげなカットはこちら。

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黒いピンコロ石のスキマの多肉植物。施主による庭づくり。



気持ちいいメンテナンスでした。