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広い敷地に、大きな家。普段の仕事とはちょっと違う迫力の住宅計画開始です。

2016/06/29

時折雷も遠くで聞こえ、静かな雨音が開けた窓から聞こえてきます。梅雨らしい雨もようです。

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先日に続き、現在設計中の住宅の紹介です。こちらは、久しぶりの鉄筋コンクリート造住宅。地震の後にRC造へとなったわけでなく、依頼頂いた時からの強いご要望でした。広い敷地に広い建物、土地探しから始まった計画でしたが、なかなか希望に見合う広い土地が見つからなく、先に進めずにいました。

通常、土地が決まってその土地に感じるものを見出し、家の計画に移るのですが、この住宅は特殊です。施主のイメージする暮らしのスタイルを優先し、なんと建物を先に計画しました。それで出てきたアイデアをプレゼンテーション、気に入ってもらって「この住宅にあう土地を探す」と言っていただくというなんとも豪快な計画です。

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外部との繋がりを絶ちつつ、光や風そして気配は感じられる、そんなレイアウトです。特徴は外部すべて打放しコンクリート仕上げであること。家の温熱環境計画の上では、外側に断熱層を持ってきたいところですが、打放しが絶対条件。どう環境をコントロールしていくか、詳細な検討が必要です。ちなみに、この模型は土地が未確定の段階で作ったものです。手前を南側としていて、東西に長い長方形のプランです。つまり、東西方向に広くないとこの建物が入らないというちょっとドキドキな計画だったのです。

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土地が決まったので、外回りの計画も模型に落とし込んでみました。広い敷地なので、表(道路)とどう繋げるか、所有自動車の侵入経路をどうするか、来客のためのアプローチは?など、広い敷地(道路から建物までの距離が長い)特有のアイデアが必要です。広い土地なので、外構にかかる費用もどうしても大きくなります。全体計画の中で、どう予算配分するかも工夫が必要でしょう。

普段は、小さくコンパクトにという設計が多いわけですが、小さくまとめられるからこそ、大きな計画にもその経験がいかせそうです。広い空間に、小さな『場』をちりばめ、ただただ広いだけの殺風景な住まいにならないよう、計画していきます。楽しみな計画が二つ進んでいます、乞うご期待!

 

 

方形屋根をもつ、心地よく快適な住まい計画の始まり。

2016/06/27

地震で遅れていた新築計画が2件、やっと動き出しました。どちらも楽しみな計画ですが、今日はこちらを紹介します。

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屋根が特徴的な平屋の住まいです。正方形の間取りにそのまま屋根をかぶせています。右奥に、お風呂と脱衣所、洗濯室をくっつけたとてもシンプルな形をしています。現在ご夫婦お二人ですが、建物完成の時期にはご家族が一人増えます。将来は4人家族ということを前提に計画をまとめてきました。広さは相変わらずの21.5坪ほどに納まっています。この広さが一つの基本形になりつつあります。この基本形に、家族ごとの生活スタイルとしての場(空間)をシンプルに追加していく感覚です。

敷地に対して、建物が少し振れています。建物を方角にきっちり合わせた結果の配置ですが、そのおかげで庭の使い方にも広がりが持てました。南側の庭とデッキテラス、リビングへのつながりが気持ちよさそうです。

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しっかりと庇に守られたデッキテラス、完全にアウトドアリビングです。とても魅力的なデッキテラスですが、利用の方法、メンテナンス方法、雨の避け方など想定して計画しないと、使いにくいもったいない存在になってしまいます。「積極的に使いたくなるような仕掛け」こういったデッキテラス成功には必要な要素です。

プレゼンテーションが4月初旬、地震をはさんで本日第一回目の間取りミーティングでした。基本的にこちらの提案を気に入っていただき、この模型にてご自身たちの暮らしを想像してもらい、ほんの少しだけ計画の見直しを進めます。いいものになりそうです。今回も長期優良住宅認定でいきますが、グリーン化事業にも参加します。性能もしっかりした素朴で、気持ちいい家。そんな素敵な家なのですが、ちょっとしたオチもあります。

長期優良住宅の条件である床面積最小制限、なんと75㎡以上なんです。小さくても快適に計画できているのに、そのせいでもうちょっと大きくしなければなりません(涙)。「必要な広さが確保された、暮らしやすい家」これが75㎡の根拠とのこと。暮らしやすさでいけば、75なくてもいけるんですがね。

何れにしても、気持ちいい住まいになりそうです。進捗はまたこちらで公開していきますのでお楽しみに。

 

 

振り返ると足跡、これからの道。

2016/06/2

前回のブログからひと月が過ぎました。震災調査の中で見つけた、大工の心みたいな内容でした。

2016.04.29 大工の仕業?点検口のトラップ!

さて、その調査業務もだいたい整理がつき、各住宅ごとの調査報告書として、被害の状況、その被害部分のリスト化、補修にかかる概算金額を添えてまとめることがでいました。ここまで、調査開始からひと月半掛かってしまいました。今となっては、もうちょっと早くできなかったのかなとも思いますが、正直あっという間で、そんなに時間経ってたんだと変な感覚です。

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A4用紙を横使い、総数500枚くらいになり、インクタンクを補充しながら出力完了。撮影した写真もゆうに1000枚を超えているようです。そういった結果を見ると、1日1日のことは少しのことでも、一歩一歩復旧の道筋ができているんだな、できるんだなと実感しました。

あとは、この報告書をみなさまにお届けし、補修内容を決めていきます。すべて補修したいところですが、限りあるお金です、やるべきところ、後回しでいいところの見極めを一緒に考えていきます。とはいうものの、補修と言葉の響きが嫌なので、なんか前を向いてるぞ、楽しめてるぞみたいな言葉を探している最中です。

後を振りむく時は、自分を励ます時。自分がやってきたことを見て、よくやったと褒められるようなものを残していきたい。そのためにも常に前を向き力強く生き、まわりにも楽しさや、ワクワク感が伝えられたらと、そんな風に思います。

一歩一歩でも、1000歩進めば1000の先が見えるはず。これからの熊本は、復興というより精神的な発展をなしていくのではと、肌で感じています。震災からひと月半、あっという間でしたが、確かに歩いてきた道が残っていました。